NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』が今日2016年5月14日放送の36話で、君子さんと滝子さんが仲直りしました。

 

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仲直りの百人一首

ヒロインの小橋常子(高畑充希)の母・君子(木村多江)は、実母・滝子(大地真央)との仲違いが決定的になったとき、常子の父・竹蔵(西島秀俊)からの手紙が鍵となって滝子の想いを知ることになりました。

そんな折、誰も相手をしてくれずに独り川辺で遊んでいた常子の下の妹・美子(根岸姫奈)が誤って川へ落ちてしまい大騒ぎになります。滝子と、滝子が大女将を務める製材問屋『青柳商店』の筆頭番頭である隈井栄太郎(片岡鶴太郎)が、たまたま現場近くの橋を渡っていて、美子の事故の様子を見ていました。近くにした青柳の店の者たちが一斉に川へ飛び込み美子を救おうとします。

さらに君子と常子と常子の上の妹鞠子(相楽樹)も近くの通りを歩いており、美子の事故を知った常子は誰よりも早く川へ飛び込んでいます。常子は美子を救い出し大事に至らず済みました。

全身ずぶ濡れの常子と美子は青柳家で暖を取ることになり、温まったところでふいに百人一首をすることになります。百人一首というと、常子と君子の名前は百人一首の和歌から取っているという話が序盤、4話でしたか、にありました。

常子は「世の中は 常にもがもな 渚漕ぐ 海人の小舟の 綱手かなしも - 鎌倉右大臣」が元になっています。この歌は「世の中の様子がこんな風に変わらず在って欲しいことだ。波打ち際を沿いながら漕いでいる漁師の小舟が陸から綱で曳かれている、こんなごく普通の情景が切なく愛おしい」という意味だそうです。「些細でごく普通の幸せが守られ、常に変わらず在って欲しい」という願いを込め「常子」と名付けたとのこと。

君子は「君がため 春の野に出でて 若菜摘む 我が衣手に 雪は降りつつ - 光孝天皇(15番)」と君子も常子も思っていました。しかし、それを聞いた隈井は「残念ながらその歌じゃあねぇんです」と言いました。実は君子の名前の由来となった和歌はもう一つの「君がため」でした。

 

君がため 惜しからざりし 命さへ ながくもがなと 思ひけるかな

- 藤原義孝

 

こちらです。15番。意味は「あなたのためなら、捨てても惜しくはないと思っていた命だけれど、お会いできた今ではあなたと一緒に少しでも長く生きたいと思うようになりました」です。当時は今のように男女が頻繁に会うことはなかったのでしょうから、おそらく一度会っただけの人を思って、あなたと出会った今、再び会えるように少しでも長く生きていたいと思っている、ということなのでしょう。

君子は恋しい人を想う歌だから子供の名前に付けるのはおかしくないか、と隈井さんに疑問をぶつけていました。鈍感。

隈井さんが言うには「君子さんを身ごもった女将さんは、身体を悪くしてしまって、医者から子供を産めば母体が危険だと言われたんだそうです。それを知った女将さんは自分は死んでもいいからこの子を産みたい、この子と会えるなら自分は死んでもいい、そう思ったそうです。そんな思いで出産に臨み、いざ無事に生まれたばかりの我が子を見たときに、この子のために長生きしたい、できるだけ長く一緒にいたい、そう思うようになったんだそうです」ということでした。少し聞き間違いがあるかもしれません。

お互いの思い、特に滝子の君子への想いが伝わり、二人のわだかまりが氷解していきました。君子は滝子へ「意地を張ってばかりですみませんでした」と涙ながらに謝っていましたね。それを聞いた滝子は「何だい急に」などと言いつつも、君子からの想いがしっかり伝わったのでしょう、優しい笑顔を浮かべて頷いていました。「仕方ないさ、私の娘だもの。意地っ張りなのはお互い様だ。ここらでちょっと意地を張るのを休んでみるかい」と。良いシーン。

常子たちの学費の件も改めて滝子が出すことを伝えています。これは常子の意思も聞かずに青柳の跡取りにしようなどいう政略的なものではなく、あくまでも祖母からの娘や孫への厚意だということを示しています。200通もの手紙をくれた竹蔵への感謝の気持ちでもあると。君子が竹蔵と駆け落ちしたことについても、竹蔵の手紙を読むにつれ理解を示すようになっていったようでした。これは35話で語られていましたね。

隈井さんは、また皆が一緒に一つ屋根の下で暮らせるのかと大いに期待していたようですが、しかし君子は厄介になっている森田屋さんへの恩義もあってか、今のところ森田屋を出る意思はないようです。まだ住み込みで働く意思を見せていました。それを聞いた滝子も「一挙に距離を縮めたらまたぶつかっちまうかもよぉ」とおどけてみせます。

 

 

滝子とまつの諍いのきっかけ

御存知の通り、青柳商店の大女将「滝子」と森田屋の大女将「森田まつ(秋野暢子)」とは犬猿の仲です。その諍いのきっかけも今回明らかになりました。森田屋の大将・宗吉(ピエール瀧)が言うことには「ある日を境に犬猿の仲になった」のだそう。

まつが白状したことには、犬猿の仲になったきっかけは「玉子」でした。深川に転居してから、200年の歴史を持つ青柳商店にナメられてはいけないと、丁寧な言葉遣いに気をつけていましたが、あるとき玉子にまで「お」を付け「お玉子」と言ってしまい、それを聞いた滝子にゲラゲラと大笑いをされたこと、でした。

それを聞いた宗吉も、宗吉の妻・照代(平岩紙)も宗吉たちの娘・富江(川栄李奈)も、森田屋の板前の長谷川哲典(浜野謙太)も、「そりゃ笑うだろう」と呆れながら大笑いしていました。ちゃっちゃと許せよそんなもんwww何だよ「お玉子」ってよぉwwww、という感じでしたね。

 

 

おわりに

君子と滝子のわだかまりは、もっと根深く長続きするものと思われましたが、思っていたよりずっとすんなりと解けていました。まぁあまりに粘着されても見ていて辛いですからこのくらいで良いのかもしれません。

さて、次週からは女学校での話に進むようです。高学年になって学業だけでなくビジネスにも手を出すことになりそうでした。

 

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